北九州市立大学同窓会

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関東支部

第8回「四季の会」(女性の会)集い ―納涼懇親会・赤坂の老舗料亭で寛ぐ―

 各地に甚大な被害を残した台風12号の影響により順延された 「四季の会」の第8回集いが、9月10日(土)開催されました。好天 を願う気持ちが通じたのか、当日は真夏並みの暑さではあった ものの、微かに秋の気配を感じさせる爽やかな青空が広がりま した。
 11時30分に、集合場所の赤坂見附駅出口に19名の参加者が笑 顔で集まりました。
 今回の集いは、東日本大震災の影響下、節電の暑い夏を過した 身体を休め、また現在の世の中を覆う様々な不安な空気を暫し 忘れて心地よくお寛ぎ頂きたく企画致しました。
 私達は気持ちも軽やかに出発し、まず駅頭にて、配布された資 料の古地図『今井谷六本木赤坂絵図』を参照しながら、竹内優子 氏(S46・国文、歴史研究家)に、この辺りの地形の特徴や江戸時 代以降の当地の歴史的変遷についてお話しを伺いました。江戸 時代は大名屋敷が多く立ち並び、明治時代になって永田町が政 治の中心地となると夜の政界の奥座敷として花柳界の発展を み、また明治の中頃からは赤坂・乃木坂界隈は軍隊の町としての 貌をも持ってきたとのことです。現代では、軍事施設の跡地には 東京ミッドタウンが建っています。
 「風景の変貌」ということを改めて感じながら私達は歩を進め ました。多様な雰囲気の飲食店や衣料品店・雑貨店が並び多くの 若者たちが行き交う駅前通りや一ッ木通りを通り、みすじ通り へと入って行くと、辺りの喧騒の中から、そこだけポッと異なっ た趣きを醸す黒塀の店構えが浮き上がって見えてきました。
 今日の会場の赤坂の老舗料亭『金龍』です。この店は、創業80 年の歴史をふまえ、現代数奇屋建築・庭・料理など、「和」の美し さを追求した空間を楽しめる店として各界の著名人にも人気 の店だそうです。しっとりと落ち着いた雰囲気に誘われるよう に暖簾をくぐると瞬時にして、外の賑わいとは全く別の時間が 流れているかのようでした。伝統的な建築様式の建物にあわせ た建具や調度、手入れの行き届いた美しい庭の佇まいを眺めて いると、私達も日常を離れ、心がゆっくりと解け風流な気分に 少しずつ引き込まれてゆきました。通された二階の大広間は、 屏風・几帳の置かれた和ステージや床の間など老舗料亭らしい 設えでした。
 席につき、森安宣子氏(S49・英文)の司会進行により、「語らい と食事」へと移りました。まず、自己紹介と近況報告があり、今回 初めて参加された小原文子氏(S50・英文)の明るく溌剌とした 笑顔に大きな歓迎の拍手がおくられました。また、神奈川支部か ら多くの機会に御参加下さる林三郎氏(S25・専米)御夫妻と阿 部昌幸氏(S39・商)御夫妻の仲睦まじく自然体のご様子が素敵 な雰囲気でした。やがて旬の食材を吟味し料理人が腕を振るっ たお昼膳の料理の品々が順次、運ばれてきました。彩りも美しく おいしい料理に舌鼓を打ちながら、話も弾み、場も一気に和やか で楽しいものになりました。たまには、こうした極上の「和」を味 わうお昼のひとときも良いものだという声が、あちこちから聞 こえました。
 宴の中程には、日中の散策の暑さを考慮し、代わりに、「地図上 の散策」ということで、再び、竹内氏から赤坂界隈の歴史につい て解説して頂きました。また、8月に東日本大震災の被災地・南 三陸町を訪れられた際の詳細な体験談は、聴く者の胸に響く深 い言葉でした。
 森安氏の楽しくスムーズな進行により、皆での記念撮影も終 え、こうして心和む時間は瞬く間に過ぎて、午後2時頃、再会を 期して散会となりました。
 今回は、いつもと一味違った場での集いとなりましたが、参加 して下さった方々にその雰囲気を楽しんで頂けたなら幸いです。  今、いろいろな難しい課題に取り組んでいるこの国に暮らす 者として、私達もそれぞれの場で考えながら生きていかねばな らぬ状況ですが、今日の寛ぎを明日への活力のひとつに加え、元 気にいきたいものだと思いました。
船越富美(S47・国文)

【参加者一覧】(50音順・敬称略)
安部とみよ(S42・米英)、阿部昌幸(S39・商)、 阿部滋子(阿部夫人)、小原文子(S50・英文)、 河北聖一(S53・法律)、川久保ミチエ(S45・米英)、 河地孝広(S40・商)、小西孝蔵(S38・中国)、 佐々木テルヨ(S32・英商)、竹内優子(S46・国文)、 中村英子(S50・国文)、西牟田 運(S25・専米)、 浜道義章(S42・米英)、林 三郎(S25・専米)、 林 弘子(林夫人)、船越富美(S47・国文)、 三井秀子(S40・米英)、森安宣子(S49・英文)、 田忠一(S38・米英)