北九州市立大学同窓会

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支部組織

日田・玖珠支部

小京都日田と北九州

 日田市は大分県の西部に位置し、地形は三方を山に囲まれた盆地を成し、人口は7 万人弱で、県下3 番目の都市である。筑紫次郎として有名な筑後川の豊富な水に恵まれた山紫水明の地である。

 日田を有名にしたのは、歴史的には日田代官であり、天領として君臨したことである。また商人で掛屋という旧家が金融面で勢力をもち、窮乏の諸大名にまで金を貸 して力を及ぼした、ということである。京都との交流で鄙には希な珍しい雛人形を多数購入し、日田に持ち帰った。

 現在では雛祭りが観光に大きく貢献している。 筑後川の豊富な水量を生かして鵜飼い見物も有名であ る。古い伝統を誇る鵜飼いは、ホテルや旅館が所有する遊船を提灯で飾って、何十艘と連ねて見物する。連ねた遊船の提灯と対岸に並ぶホテルの灯りが交差し川面に揺れる。

 とても幻想的で、清涼感あふれる九州でも珍しい夏の風物詩として有名であり、水郷日田の面目躍如たるものがある。 四季折々の景観とともに、浴衣が似合う古い家並みの 佇まいと名だたる日田美人の産地、それに日田の美酒も有名である。

 以上のことから日田が九州の小京都と言わ れている所以である。 昔から日田杉の産地としても全国的に名を知られてるので木材の集散地としてのにぎわいも見せている。

 しかし、これからは、林業に加えて観光面が大きくクローズアップされてくる。それは、サッポロビールの日田進出である。今日、北九州市と日田市が大きなかかわりを持っているのは、これまで門司にあったサッポロビールの生産部門が日田に移転し、新九州工場として平成12 年3 月にオープンしたからである。

 行政面では、県庁所在地の大分市まで足を運ばざるをえないが、生活・商業面では、福岡市や久留米市とのかかわりが多い。今や、高速道路時代で日田から福岡天神までわずか一時間の時代なのである。

 小倉との往来は、地形上極めて不便であった。昭和31年、現JR日田彦山線の彦山駅と岩屋駅との間に釈迦岳トンネルが開通して小倉とは直線で結ばれ、わずか2時間有余の距離となり、便利になった。