北九州市立大学同窓会

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総会

令和6年度総会

あいさつする土田会長

進行を務めた山口雅也理事

 「未来へ踏み出せ〜世代を超えてつながる絆〜」を大会 テーマにした一般社団法人北九州市立大学同窓会の2024 (令和6)年度の総会が10月27日(日)、北九州市小倉北区の リーガロイヤルホテル小倉で開かれた。
 総会は午前10時、山口雅也理事(H14・経情)の司会で開 会。物故者に黙祷をささげたのち、元応援団長の松下小夜 子さんのエールで校歌を高らかに斉唱した。
 挨拶に立った土田久好会長(H05・政治)は「同窓会をここ まで牽引してくださった田村允雄・前相談役(S42・商)、善正 善・前会長(S47・経営)のご努力に謝意を表します」と尊敬 を込めて述べた。引き続き土田会長は令和6年度の功労表 彰者11人(本部関係6人、支部関係5人)を発表した。
 このあと議事に移ったが、今回決議事項はなく、2023 (令和5)年度の事業報告・主な活動記録・決算と2024(令 和6)年度の運営活動方針・主要事業項目・予算の報告事 項6議案報告し、総会を終えた。

松下小夜子・元応援団長のリードで校歌斉唱
講演「アンちゃんから見るニッポン」
北九州市立大学准教授、福岡県宗像市応援大使 アン・クレシーニ氏

はーい、アンちゃんです

  来日して25年、北九大に来て22年になります。最 初、神戸に住んでいましたが、寒くて、つらかった。世界で一番寒いところは日本の冬の小学校の講堂ではないかと思うぐらい。しかも日本語が話せなくて買い物にも行けず、電車にも乗れなかった。
 日本に住むには日本語を学ばなくてはならないと考え、勉強を始めました。日本語は上下関係を意識した言葉遣いが多く、あいまいです。例えば、「しない方 がいい」「歩いては行けない」とは言わないで、「しない方がいいかもしれません」「歩いて行けないことはないんですが」などと言います。あるいは「10時15分前」というのは、「10時15分の少し前」なのか「9時45分」なのか。日本の若い人は「10時15分の少し前」の意味に使っていますね。
 そして、和製英語です。日本の言葉は和語3割、漢語5割、中国語を除く外来語2割と言われています。外来語は日本人が発音しやすいように変化しています。和製英語は「オープンカー」「シャープペン」「トレーナー」「フロントガラス」「ハンドル」などのようにカタカナで表記し、一見外来語に見えますが、英語圏では通じない言葉です。それが日本人にとってはコミュニケーションのツールとして、また話しやすく、聞きやすい言葉として存在しています。
 言葉の本当の意味を知ること、理解することは大事です。例えば、「いただきます」。これは動物、植物の「いのち」をいただくこと。そうした動物や植物を育ててくれた人、それらを使って料理を作ってくれた人、料理を持ってきてくれた人、それぞれの人への感謝が込められた言葉です。
 ら抜言葉、さ入れ言葉など、言葉は生き物です。変わっていきます。そこで大事なことは、若者言葉に対しても、自分が使わないからといって無視するのではなく、理解することが必要です。若者も仲間内のコミュニケーションの時と、そうでない時とで言葉を使い分けることが必要です。
 私は2023年に日本国籍を取得しました。「外国人」は卒業したけど「日本人」には到達していない。じゃ、日本人って何?  日本を大事にして日本を愛している人が日本人なのか。私は、ここが私の居場所で、ここに住んで、ここで死にたい、そう思う人が日本人だと思うのですが、「日本人」の定義はこれから変わっていくと思います。


「理解することが大切です」
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 アン先生は来日してからのご自身の体験、日本語との出会いと学び、そこから得た文化論までをユーモアたっぷりに話されました。会場の聴衆に問いかけながら、「言葉の心理学」、あるいは文化論と奥深い話をてくださいました。ありがとうございました。


著書販売は人垣が

 また、講演会会場入り口などではアン先生のご著作を販売されたが、持ち込まれた書籍は完売だったそうです


白著にサインするアン先生
懇親会
和みの輪、友好の輪 会場に満開

岩切温慈さん

井上副実行委員長

土田会長

権頭実行委員長

柳井雅人学長

永友康太中央執行委員長

 懇親会は午後0時15分、北九州市立大学放送研究会の 岩切温慈(いわきり・はるな)さん(比較文化2年)の司会で 始まった。在学生に懇親会の司会をお願いするのは初め てだったが、岩切さんには終始、落ち着いて進行役を務め ていただいた。
 この日は衆議院議員選挙の投開票日と重なったことも あり、出席者は前年のほぼ9割、約300人だった。
 井上和樹副実行委員長の開会の言葉に続き、土田久好 会長、権頭喜美惠実行委員長が、それぞれ手短にあいさ つ。来賓を紹介した後、武内和久北九州市長がビデオで祝 辞。「北九州市立大学は令和9(2027)年4月に新しい学部 を旦過市場に開設されますが、この新学部が北九州市の 新たな拠点となることを願っている」などと述べた。
 また柳井雅人学長は「北九州市立大学は学生数6,300 人と、全国の公立大学101校のうち3番目の規模を誇り、西 日本の公立大学の拠点校になっている。海外からの留学 生数も増え、国際交流の活発な大学になってもいる。令和 9年4月に情報イノベーション学部を新設、実践的な教育 を、と考えている。その前年に大学創立80周年の歴史的な 節目を迎える。様々なご協力をお願いしたい」と新たなス テップへの協力を要請した。
 出身議員の紹介、大学学友会中央執行委員会の永友康 太委員長の挨拶のあと、後援会の福島宏治会長(S07・経 営)の音頭で乾杯。
 会場にグラスの音が響き、一気に談笑の輪が広がった。 しばらくすると、ざわめきを貫くようにサックス演奏の「聖 者の行進」が人垣を縫って流れ始めた。アトラクションの 始まりだ。北九州市小倉北区でライブハウス「ビッグバン ド」を経営するミュージシャン田部俊彦さん(S52・法律)と 江アしおりさん(H24・国際関係)によるテナーサックス、ア ルトサックスの生演奏。2人の演奏に会場の盛り上がりは 大きく膨らんだ。続いて、「上を向いて歩こう」「スイング・ス イング・スイング」を披露した。

 次いで、応援団チアリーディングの12人が、ステージ いっぱいに、キレのある、はつらつとした演技を披露、会場 を沸かせた。
 最後に少林寺拳法部の18人が登壇。福万浩監督(H13・ 比較文化)の説明で、突き、蹴り、投げを2人、3人で披露し た。鋭い気合で投げると、投げられた人の受け身の音が大 きく響き、なかなかの迫力だった。
 福引抽選会で、今年もひときわ盛り上がった。山口雅也 理事(H14・経営情報)と田嶋美穂理事(H08・経営)の進行 で、権頭実行委員長、土田会長が次々にくじを引いた。当選 者が発表されるたびに会場にはどよめきや拍手、口笛も。
 来年の総会・懇親会を担当する当番期への引継ぎを終 えると、いよいよフィナーレ。二村弘志副実行委員長の「万 歳三唱」、新貝奈緒美副実行委員長の「閉会の言葉」の後、 参加者全員が会場いっぱいに円陣をつくり、肩を組み 合って逍遙歌の斉唱。元応援団長の石原啓太郎さん、松下 小夜子さんらのリードで、声を張り上げた。