北九州市立大学同窓会

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支部組織

兵庫支部

第4回スミレ会例会
-短歌で彩るイキイキ人生-

 5月16日(土)神戸元町の山の手側にある会場のパレス神戸は、 兵庫県の迎賓館の建物の前で、レンガ色がシックな落ち着きを見 せている。
 新緑の若葉香る、素晴らしいシーズンに12人が集まった。  司会者は楢崎さんと共に計画の段階から、次々に名アイデアを 出して下さった福原さんである。
 今回のニューフェイスは渡辺恵子さん(H1・英米)。以前に「スミ レ会の発足が嬉しい。」と返信葉書にコメントをいただいた事が あった。神戸市にお住まいながら、勤務の都合でなかなか土曜日 に時間が取れず今回初めて出席して下さった。世話人にとって大 変嬉しいヤングパワーの登場となった。
 それに加えて、女性会員9人のほかに、短歌、川柳、俳句等、文芸 に興味をお持ちの男性オブザーバー3人の方々が特別に参加さ れている。
 前半は簡単な自己紹介をしながら昼食の神戸和食の会席膳を 囲む。これは本部と支部からの助成金を戴いているので、山の幸、 海の幸をふんだんに使ってある豪華メニューでありながら、破格 のリーズナブルな会費でたっぷり楽しめるのが嬉しい。
 久し振りに出合えた面々と楽しいおしゃべりが福原さんのリー ドで続いていき、盛り上がってきた。
 後半は「短歌の世界へようこそ」と題した、増田照美さん(S40・ 米英)のイキイキ人生についての熱のこもった、素晴らしいお話を 聞く事ができた。

@大学の先輩の山中道子さん(S24・外事専門学校)を悼む
  一人居のかなうが嬉しと九くじゅうはち十八歳耳にパールの飾りが似合う
  来し方を語りくだされ間もなきに
  白寿(99歳)の人の訃報が届く

A 平成26年度兵庫支部同窓会行事に参加して
 (総会)
 バイオリンとピアノのコラボ会場は
 メンデルスゾーンに魅せられてゆく
 踊りつつ五十余人の打ち鳴らす
 竹のしゃもじの鋭き音色
 (春日山原始林)
 橋のごと谷に倒れし大樹あり
 夜は獣が渡りてゆかむ
 畑仕事の合間に案内くださりぬ
 明日香ナンバーの単車を押して
 (出石散策)
 赤土の厚き小窓とあつき壁
 砦のごとく酒蔵の立つ
 バケツ下げ大股に来る男二人
 コウノトリあまた従えながら

B海外旅行 ポルトガル(一部ドイツ)
 西暦と日付・時刻を示しつつ
 ゲーテの時計は今に動けり
 サンティヤゴの静かな丘に咲く花は
 色あざやかに日カメリアハポニカ本の椿
 人影のなき砂浜にあまたなる
 イワシの開きが干されていたり
 そのかみに少年使節の招かれし
 装アズレージョ飾タイルの間 青のはなやぐ

 増田さんが準備して下さったレジュメには ご自身が詠まれた44首の短歌が載っていました。その中のほんの 一部しか取り上げられないのが残念です。
 増田さんの説明の中で、次のような言葉が頭に残りました。
・ 短歌は何を表現してもよい。どんな意見を言ってもよい。人生を 時には深く考え、シンプルに、それを切り取り記録する。
・ 短歌に詠むのは、動植物や自然のおりなす日常生活であり、命そ のものである。
・ 短歌は連綿と続くさりげない日常の時間に重しをつけるような ものである。
C短歌の良いところ
・ 紙と鉛筆があれば何歳になっても手軽に創れて続ける事ができる。
・歌を通じて人と出会え、友達ができる。
・日々の生活が新鮮に感じられ、世界が違って見える。
・短歌コンクールを楽しむ事ができる。
 等々、たくさんの体験を夢中になって、皆が聴かせてもらいまし た。そして感激しました。
 今回初出席の渡辺さんも、「短歌のお話を聞いて、今日のように 感動したのは初めてです。」と涙ぐんで感想を述べておられました。
 男性オブザーバーからも、たくさんの質問をしていただきまし た。紙面の都合で割愛します。ありがとうございました。
 それでは長くなりましたが遠路おいで下さって出席された皆さま最後まで聞いてくださりどうもありがとうございました。お 忙しい日程の中を、お話して下さった増田さん、本当にありがとう ございました。それでは皆さん7月4日(土)のJR芦屋のモンテ メールのシャンテでの支部総会で(6階)できればお会いしましょ う。待っています。

西村洋子(S41・米英)

北友会会報第112号(平成27年7月15日発行)掲載