北九州市立大学同窓会

HOME > 支部組織 > 神奈川支部 > 支部のご案内

支部組織

神奈川支部

第26回ハイクを三浦半島で実施
“夏も一段落と思われた”9月18日(日)に『岩礁の道を城ヶ島へ−潮風と白秋と』と題し、東京湾の玄関口に建つ剣崎(つるぎざき)灯台から、磯伝いに三浦半島の南端の城ヶ島までのハイキングを実施した。
 時は“芸術の秋、読書の歌、食欲の秋’’を迎えようとしている。
 磯伝いに歩きながら、何百万年・何千万年にわたる地殻変動で造られた海食洞窟や断層等の‘‘立体的な地球の芸術作品”を見た後、城ヶ島では、北原白秋記念館で‘‘文 学”に触れ、そして仕上げは、三崎港のマグロで“食欲の秋”を楽しもう!!との、いつもながらの「欲張りな、役に立つ」企画であった。
 4名の初参加者[鵜原昌子さん(61経済)、吉永恵さん(36中国)、前田常夫氏(46米英)ご夫妻]を迎え、13名が三浦海岸駅に集合、東京湾を見ながらバスに揺られること15分。♪岬巡りの〜バスは走る〜 窓に〜ひろがる〜青い海よ〜♪の歌が思わず出てきそうな素晴らしい快晴であった。
 剣崎で下車し、広々とした大根畑をぬってハイキング開始。標高約50mの剣崎灯台からすぐ目の前には房総半島がくっきり見え、東京湾に出入りする大型船等が青い海原に白い航跡を描いている光景は、自然のキャンバスさながら。初参加の鵜原さんは、地元の三浦海岸に住んでいるが、剣崎灯台に来たのは初めてとの事。某氏日く「正に、灯台もと暗しだね!」
 急勾配の小道の所々に咲く橙色のカンゾウを見ながら海岸線まで下り、いよいよ岩礁の道をハイキング開始である。
 ごろごろした岩場を注意しながら歩きつつ、岩に砕ける波しぶきや、波の音、沖合いを走る船舶、はるか彼方の房総半島が心を癒してくれる。そして吹き寄せる潮風が、真夏のような太陽で火照った体に心地よい。
 一方、陸側には、旧い時代からの地震等により隆起・下降等の激しい地殻変動を示している断層、これらは決して水平ではなく、なかには50〜60度の傾斜角の厚い断層や、摺曲した断層もある。また、随所に大きな海食洞窟や100mもある断崖絶壁があり、我々に自然の大きな力を見せ付けてくれる。堆積物により1cmの岩層が出来るには1000年かかるとも言われるが、これらの全てが、気の遠くなるような地球の長い長い歴史と、地球はまさに生き物である事を実感させてくれた。
 夏のような暑さと、岩場の足の悪さにやや疲れが出てきたところで、青い海原とこれらの自然の造形に囲まれて、昼食。
 腹ごしらえをして元気回復、小さな漁港やヨットハーバーを通り、地殻変動と波濤の造形である広々とした「鬼の洗濯板」に出ると、海の向こうに城ヶ島と半島を繋ぐ城ヶ島大橋が見えてきた。
 三浦半島の南端にありマグロ漁港として有名な三崎の町に近づくにつれ、北原白秋の歌碑が所々にある。白秋は、27歳の時に東京での恋愛事件の後、新天地を求めて三崎で約一年生活している。三浦半島の自然は、白秋文学の基盤を作ったとも言われている。
 城ヶ島大橋を渡りきった所に白秋記念館がある。その前の浜辺に入間より大きな石の歌碑があり、碑には、有名な「城ヶ島の雨」の詞が刻まれている。 ♪雨は降る降る〜城ヶ島の磯に・・・それとも私の忍び泣き♪の「忍び泣き」は、失恋した白秋の未練心を表しているのかも知れない。
 あれこれと白秋について話し合ううちに、城ヶ島展望台に到着。
 ここからは今までの疲れが吹き飛ぶばかりの、まさに360度の展望である。
 房総半島はもちろんのこと、南には伊豆大島、西には伊豆半島の山並みが、北西には富士山の雄大なシルエットが、北東には今日歩いてきた剣崎灯台からの海岸線を見ることが出来る。 太陽が太平洋に落としつつある金波・銀波は、皆の体に明日へのエネルギーを与えてくれるようである。
 しばしこの素晴らしい景観に見とれた後、後ろ髪を引かれつつ、次は“食欲の秋”を堪能しようと、ゴールである城ヶ島の某店へ舵をとった。
 今回は、真夏のような暑さ(参考:筆者は1.5リットル超の水分を取った)と、長距離、足場の悪さ(岩礁のため当然だが)で、結構タフなハイキングだった。それ故、ビールやマグロ等の味は格別であり、「事後研究会」の話も大いにはずんだ。
第27回は鎌倉で紅葉ハイクを実施予定
   12月4日(日)に、『錦織なす古都鎌倉−源氏山から大仏坂切り通しへ』と題して、11時にJR北鎌倉駅に集合し、紅葉ハイクを実施します。
参加希望者は、支部長(〒239−0835 横須賀市佐原3丁目16−24−907 神崎英昭)宛ご連絡下さい。細部の案内を送付します。
「知り合いがいないから・・・」の心配は無用です。同窓生とは不思議なものすぐ10年来の知り合いのようになるものです。
 場所柄、神奈川支部の会員のみならず、関東地域の方々の参加もあれば一層の交流が出来ることでしょう。