北九州市立大学同窓会

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支部組織

関西支部

支部だより(H21年12月)

灘五郷酒蔵巡り・谷崎潤一郎「倚松庵」探訪

 毎年、恒例のグルメ小旅行の会は、平成21年6月6日(土)晴天に恵まれ、「灘五郷酒蔵巡り」と谷崎潤一郎の「倚松庵」探訪が企画され、阪神電鉄の魚崎駅に午前10時に14名が集合しました。「灘の生一本」として全国に知られる灘五郷。その内の一つ、魚崎郷の見学となりました。
 今回は「酒に酔い、夢に酔う」をテーマで・・・。酒蔵見学と「細雪」の舞台となった文豪・谷崎潤一郎の旧邸「倚松庵」で最後にちょっぴり文学に親しもうというコースです。
 先ず総勢14名で菊正宗や櫻正宗等の酒造を(試飲目的?)見学でした。特に菊正宗酒造記念館では国の指定重要文化財の酒造用具も展示されており、灘五郷の厚みを重く感じさせられました。
 昼食は、櫻正宗記念館レストラン櫻宴で食事を摂りながら歓談し、自己紹介と進み、楽しいひとときを過ごしました。試飲(きき酒)と食事会のあと、最後の目的地である文豪・谷崎潤一郎が7年間(昭和11年11月から昭和18年11月までの間)、住んでいたという「倚松庵」に向かいました。
 倚松庵とは「松のよりかかっている住まい」という意味があるとか・・・。
 この住吉川畔にも松が多くその名が使われたようである。また、「松」は松子夫人のことでもあり、夫人への深い「愛」を表しています。この家で、理想の「人」松子や彼女の妹の重子、信子と暮らし、「大阪船場の女」である姉妹の日常を観察し、代表作“細雪”の谷崎文学が花開いたようです。
 この作品は、倚松庵での昭和11年から16年までの出来事をほぼ忠実にたどったものです。家居や部屋のありさまは作品の中に「生き生き」と描かれております。
 もし、家主との「いざこざ」問題がなければ、もっと住み続けたであろうと思われます。
 そして、しばらく屋内を見学して、記念撮影をした後、住吉川畔を散策しながら魚崎駅に向い駅にて解散となりました。
 参加者の皆様、本当にお疲れさまでした。
大西正直(S39・商)