北九州市立大学同窓会

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関東支部

第11回四季の会(女性の会)−古刹・深大寺と紅葉の神代植物公園を訪ねて−

 晩秋の澄んだ青空の下、「四季の会」第11回集いが行われました。
 今回の集いは、武蔵野の自然が残る調布市「深大寺」周辺を散策 し、深まった秋の一日を共に楽しもうと企画しました。
 平成25年11月16日(土)午前10時30分に京王線つつじヶ丘駅前に 17名の参加者が集合しました。私達はバスに乗り15分程で「深大 寺」バス停に着きました。山梨より遠路参加して下さった清水恭輔 さんもここで合流して、まずバス停近くの水車館(調布市郷土博物 館)を見学しました。明治時代後半から昭和30年頃までは水車が活 用され、地元の人々が繋がりを深め、暮らしの伝統を守っていまし た。館内には水車の歴史パネルや農具・民具などが展示されてお り、当時の農家の暮しぶりの一端が伺えます。
 ちょうど御昼どきとなり、名物の深大寺蕎麦を食べようと近く の『雀のお宿』という店に入りました。湧き水と良質なそば粉で 作った味が江戸時代に評判となったこの地の蕎麦は、今も人気が あり20軒程の店が味を競っています。落ち着いた雰囲気の店内で 名物蕎麦を味わいながら、ゆっくりと皆で語り合いました。
 楽しい昼食を済ませ、午後1時頃、私達は山門を潜り深大寺(天 台宗・別格本山)へと向かいました。この寺は奈良時代の天平5年 (733年)に創建され、都内では浅草寺に次ぐ歴史をもつ古刹です。 本尊の阿弥陀三尊像、白鳳時代の釈迦如来像など貴重な仏像が知 られており、広い境内には、元三大師堂、鐘楼、深沙大王堂、本坊旧 庫裡・保存棟などが建っています。竹内優子氏(歴史研究家・S46年 卒)より深大寺周辺の歴史について詳しく解説して頂きながら見 てまわりました。参拝の後、30分余り、天平の夢の名残も感じつつ 各自心静かなひとときを過ごしました。「なんじゃもんじゃの木」や 「ムクロジの木」といった珍しい樹、紅葉した楓、黄色く色づいた銀 杏、様々な常緑樹など多くの木立に囲まれた空間には、ゆったりと した時間が流れており静寂な雰囲気が日常の喧騒をしばし忘れさ せてくれます。また、古くから多くの文化人が訪れ愛されたこの寺 の境内には縁の句碑・歌碑も残されています。
 午後2時近く、隣接する都立神代植物公園へ入りました。この 広大な公園は1961年に開園し、現在は4800種類、約10万の樹木や 株が育てられています。景色を眺めながら植物の知識が学べる 構成に工夫されています。四季折々、それぞれの植物が訪れる 人々に感動や癒しを与えてくれます。この日は、まさに紅葉の見 頃を迎えており、空の青さに映える木々(カエデ、ニシキギなど) の美しさは、胸の中まで染めてくれるようでした。この季節を彩 る山茶花、ダリア、パンパスグラス、冬桜もそれぞれの魅力があり ました。殊に秋咲の薔薇の見事さは心に残りました。広い薔薇園 に多品種の花々が咲き競う様を眺め皆で寛ぎました。大温室で珍 しい多品種の植物、色とりどりのベコニアなどを見た後は、芝生 に腰掛けてカリヨン(組み鐘)から流れる曲を聴き安らいだ気分 になりました。また、菊花展も催されており丹精込めた出品作を 鑑賞しました。この他、植物会館・せせらぎの小径・芝生広場・築山 など様々なエリアがあり、植物との触れ合いを通して訪れる人々 が憩い、学び、楽しめます。私達もそれぞれのペースで園内を巡 り、午後の散策を楽しみました。こうして15時半頃、正門前にて解 散し、再会を約して帰路につきました。晩秋の爽やかな一日を同窓 の方々と共にして楽しい集いの思い出が、またひとつ増えました。

船越富美(S47・国文)

【参加者】(敬称略・順不同)
林三郎(S25・専米)、林弘子(林夫人)、大工原忠雄(S35・米英)、 清水恭輔(S35・商)、田忠一(S38・米英)、阿部昌幸(S39・商)、 阿部滋子(阿部夫人)、神崎英昭(S41・米英)、浜道義章(S42・米英)、 安部とみよ(S42・米英)、稲村忠幸(S44・経営)、川久保ミチエ(S45・米英)、 白戸文明(S46・経営)、竹内優子(S46・国文)、船越富美(S47・国文)、 森安宣子(S49・英文)、中村英子(S50・国文)、塚田広美(S53・米英)

北友会会報第110号(平成26年7月15日発行)掲載