北九州市立大学同窓会
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関東支部
第12回四季の会(女性の会)−《虎ノ門と愛宕山散策》〜懐かしい文化の香りと新しい風と〜−
天高く澄み渡る空に木々の紅葉が美しい季節を迎え「四季の会」第12回集いが開催されました。 今回は、東京の新旧の姿が交差する街の風情を訪ねて、虎ノ門と愛宕山辺りの散策を企画しました。
11月15日(土)午前11時に地下鉄銀座線「虎ノ門駅」に16名の参加者が集合しました。 拡幅された駅前通りを近代的ビル群を眺めながら5分程歩くと、ひと際スタイリッシュなビルが見えてきます。
新名所・虎ノ門ヒルズ(公称高さ247メートル)です。ここは、多くのオフィス、ホテル、店舗、 住宅等がある複合施設で2014年6月に開業しました。私たちは、まず、3階のお洒落な雰囲気のレストラン「音音」
に入店し昼食をとりました。この店はモダンな内装の中、リーズナブルな値段で食事が出来ます。 今回は、一年ぶりの例会とあって食後の歓談も殊に和気藹藹と弾みました。店を出て、ヒルズ内の其処此処を暫く見て回り、
東京の新たな名所の雰囲気を楽しみました。マスコットキャラクター『トラのもん』像も愛くるしい姿で私達を見送ってくれました。
その後12時半頃から、紅葉した街路樹に秋を感じながら歩き港区愛宕にある丘陵・愛宕山へ向かいました。 愛宕山は江戸時代から信仰と山頂からの江戸市街の景観の素晴らしさで有名だった場所で、25.7メートルの標高は「天然の山」
としては東京23区内最高峰です。山上へは、講談などで有名な『出世の石段』(江戸時代、見事馬で石段を駆け上がり梅の枝を持ち帰って将軍・
家光に称讃された曲垣平九郎の逸話による)を登る道もありますが、見上げるだけで「チト無理!」と迂回して近くのエレベーターを使う方や、
果敢に健脚を披露される方とそれぞれでした。山頂にある愛宕神社は、1603年、江戸の防火の為に徳川家康の命により祀られた神社で、 「天下取りの神」「勝利の神」としても知られていました。参拝の後、境内の小庭で池の水面に紅葉した樹影が映る様を眺め、
爽やかな風が吹き渡る中、暫し寛ぎました。小休止の後、私たちは、隣接するNHK放送博物館を見学しました。NHKの前身のJOAKは、 この愛宕山に放送局を置き1925年7月から1938年迄発信しました。1956年にこの『放送のふるさと・愛宕山』に世界最初の放送専門の
ミュージアムとして、この博物館を開館したのです。放送の歴史に関する約2万件の資料と約7千点の図書を所蔵し、順次公開しています。 係りの方の解説を聞きながら館内を回りました。1階は「放送のはじまり」、2階は「放送の歴史」、3階は「放送が伝えるもの」、
4階「放送のライブラリー」とテーマ別に興味深い展示があります。殊に中高年世代にとって懐かしい昭和の香りが漂うニュース映像や 番組をみることができるコーナーは来館者に大人気だそうです。また、大河ドラマ、朝の連続ドラマ、紅白歌合戦の展示前では、
それぞれの放映時の家庭暦と重ね合わせ感慨深い表情で佇んでいる方々もいました。放送が私たちの生活に密接に関わっていることを 改めて感じました。放送文化の素晴らしさを再認識し、楽しいひとときを過ごして愛宕山をあとにし、私たちは、増上寺へ向かいました。
港区芝公園にある浄土宗の寺院で開山から六百年の古刹です。徳川家康が関東の地を治めるようになって間もなく 徳川家の菩提寺として選ばれました。江戸時代の寺運大隆盛の後、明治時代の大火や太平洋戦争による空襲などの激動期に焼失・
再建を繰り返し今に至っています。現在は、16,000坪の境内に三解脱門、黒門、大殿、安国殿、鐘楼、経堂などの堂宇が立ち並んでいます。
永い歴史と風格を物語る堂々たる佇まいは、訪れる者に感動を与えます。ゆったりとした雰囲気の中、それぞれ静寂の時を過ごしました。 今回はの岩岡さん母子や若い小形さんの初参加で盛り上がり、会の新たな広がりを予感させる集いでしたが再会を約して午後3時頃散会しました。
こうして、歴史ある神社・仏閣と、それを取り囲む高層ビル群が共存・交差し、緑も多いこれらの地の散策は、爽やかな秋の良い思い出となりました。
船越富美(S47・国文)
【参加者】(敬称略・順不同)
林道子(S41・米英)、川久保ミチエ(S45・米英)、船越富美(S47・国文)、 森安宣子(S49・英文)、塚田広美(S53・米英)、岩岡文枝(H9・国際関係)・文乃(2歳)、
小形美乃莉(H26・国際関係)、安部とみよ(神奈川支部 S42・米英)、 大工原忠雄(S35・米英)、清水恭輔(山梨 S35・商)、小西孝蔵(S38・中国)、
阿部昌幸(神奈川支部 S39・商)、浜道義章(S42・米英)、児森進作(S42・商)、 稲村忠幸(神奈川支部 S45・経営)
北友会会報第111号(平成26年12月25日発行)掲載