北九州市立大学同窓会

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支部組織

小倉支部

同窓会に想う !!

 正式に支部長としての活動を始めたのは、平成8 年4 月10 日、支部総会で承認されてからのことである。しか しながら、小倉支部の活動の中心である「二水会」(月 例会)の幹事長として、平成3 年から関わってきたので、 はっきりとした線引きは定かでない。私から見た小倉支 部は、「二水会」の歴史そのものなので、それについて 振り返り、語ることが小倉支部を語ることになると思う。

 有志で始まった小さな集まりの「二水会」を、小倉支 部の活動の拠点と決め、まずは盛り上げることに精出し た。最初の2 、3 年は、大先輩方を前に私ごとき弱輩者 が何をしていいものか、また何ができるのか、苦悩の 日々だったように思う。そのうちに、先輩方の温かい見 守りの中で、いい意味での『したい放題』をさせていた だき、いくらか自信もつき、ほのかな光も見えてきだし た。具体的には、一度でも参加して頂いた方、ご紹介い ただいた方に、お礼の意味も込めて毎月ハガキによる案 内を出すことにした。始めた頃は20 〜30 枚のハガキだっ たものが、回を追うごとに増えていき、大変ではあった が嬉しくなり、また励みにもなった。それが9 年目を迎 えた今、300 枚弱のハガキを出すまでになったことは、 単に数字から見ても浸透し、活動の拠点になり得たと自 負しているし、会員の皆様からも支持を得ていると思う。 いやそう思いたい。

  一方、もう一つの大きな目標をもって臨んでいた。そ れは、中心となる参加者に加えて、若い人、さらには女 性の出席者を増やすことであった。その結果、若い人、 つまり平成年度の卒業生への浸透もかなりできたように 感じる。具体的には、平成10 年4 月8 日の支部総会に、 平成年度の卒業生24 人、女性21 人の参加を実現し、総会 後の役員会で「平成の会」を発足させたことがあげられ る。主旨としては、「平成の会」つまり若い人たちのア イデア・活力などを主にして、先輩方を補佐役的にとら える運営をし、そして女性の輝く集いにしていくことで、 ますます活発な意義ある支部にしていこうということ だ。

  ここまでは、順風満帆にきたかのようだったが、残念 ながら中心となるべき若い人たちは、企業の中でも動き の中心となり、時間的・精神的余裕がない、不況が深刻 で長引いていることなどから、なかなか本格的な動きに まで発展していない。これからの大きな課題であり、会 員相互が協力し合い、育てていく必要があると思う。 さて、二水会の集大成として、毎年12 月に「チャリティー大忘年会」を、2 年に一度「支部総会」をそれぞれ 開催してきた。特に、チャリティー大忘年会では、参加 者の善意として毎回約7万円前後の浄財をいろんな方面 に寄金できたり、支部の枠を超えた集いとして近隣支部 との交流の場としても大いに貢献できたと思う。

 話は戻るが、巨大な組織になりつつある支部でも、小 さな日々の積み重ねが大きな波となり、全体を動かして しまうというすごさ、怖さ、また楽しさも味わえたよう な気がする。やはり、同窓会という集いが単なる『昔を 懐かしむ』ということだけで終わらず、何かを提案し、 働きかけ、一つになることで、心の支え、よりどころと なる日々を目指し、そしてまた夢を語り合える集いにし ていければいい。現状では、だれかが犠牲的精神を発揮 しない限り、有意義な活動は不可能と思われる。会員そ れぞれが少しずつ、小さな善意を、そして協力を申し出 て初めて、実のある集いになるのではないか、ただ求め、 非難するだけでは会員としての本当の意味での資格はな いように思う。所詮、仲良しクラブ的で良し、さらには 完全なる一本化を目指すよりは、何かをあるいは誰かを 中心に小さな輪ができ、その輪と輪がうまくかみ合い、回り出すと結果的に大きな一つの組織ができ上がる、みたいな方が最高ではないか。

 全国どの支部をみても同じ状況だと思うが、あらゆる 面できちんとした組織の存在が難しい現状では、会員相 互のボランティア精神と心のよりどころ的な楽しみに頼 るしか継続・発展の道はない。2 年に一度の支部総会に しても、儀式的に開催するだけなら実りより犠牲の方が 大きい。特に小倉支部は、同窓会本部とのからみ、具体的には、毎年開催される同窓会の中に支部総会を組み込 むという工夫もあっていいような気がする。別個に考え ると、支部総会開催年には、年に2 回の事実上の負担に なり、ある種の苦痛を伴う。そういうところからも見直 しがあっていい。

  二水会の案内を出し続け、年に一度くらいしか出席さ れない方から、恐縮されたようなお話を聞くことがある。 私はその時、「どうぞ気にされないで下さい。思い出し たとき、気が向いたときにおいでになればいいですよ。 忘れてほしくないからご案内しています」と答えている。 まさにそういうものが本物の同窓会ではないのだろう か。何事も無理をしたら続かない。気軽に気楽に、何か を求める前に、自分は何をしてあげられるのか、何をし てあげたいのかを考えてみたい。

 我が母校・北九州大学は建物はもちろん、中身もすば らしい発展の日々を歩んでいる。さらに、そこで学ぶ現 役生たちも数を増し、同窓会に関しても入学時に会費を 一括納入するようになったことも考えると、彼らにもっ と目を向ける必要がある。私たち先輩の役割も重要なこ とが多々あるが、その中でも輝く後ろ姿・ひたむきさな ど襟を正すことも多いような気がする。

  ときは動く。人も変わる。昔にすがるしか生きられな い。そんな寂しいことはやめよう。夢を持とう。夢を語 ろう。そして輝こう。形があって人がいる。それは不自 然、似合わない。朋がいるから形ができる。朋がいるか ら楽しい、嬉しい、集いたくなる。そんな同窓会に!

小倉支部長 中別府昇(52 ・中)