北九州市立大学同窓会

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「シリーズ北九大の挑戦」の第4巻「野研!大学が野に出た」を読んで

 私の母校、北九州市立大学が、日本経済新聞が実施した「大学の地域貢献度ランキング」調査において全国1位(2008年度)を獲得したことなど、近年、北九大生が関わる話題をマスコミで耳にする機会が少なくなかった。そういう時に「シリーズ北九大の挑戦」の第4巻を読む機会を得た。
 私の一番の関心は、旦過市場内で北九大生が活躍する舞台となる「大學堂」と呼ばれる「場」と、その「場」に引き寄せられるように集まる人、そして集まった人と人の交流から生まれるアイデアやそれが形となったイベントに関する本書の第4章であった。  この著者の専門分野が「フィールドワーク」であり、社会の事象の全てが研究対象となるため、話題性や研究テーマには事欠かない。本書の内容はとにかく話題性に富み、教育論、人間関係論などにも奥深く、章によっては一文一文に考えさせられる事柄が多々ある。
大学時代にこの教員に出会っていたら自分のその後の社会人人生にどのような影響を与えたことだろう。それくらい魅力ある著者の行動と学生が自らの行動次第でできる学生時代の生き方が書いてある。課題や解を得るための材料を現実社会から拾い上げ、何らかの結論を還元する事が説得力を有するのであれば「フィールドワーク」という研究・解決手法を大学時代に取得することは、後の社会人人生において大いに役立つと思われる。
高校生が大学選択の参考に、又は先行き不透明な将来に不安感を感じている時に、本書を手にしたことをきっかけに「九州フィールドワーク研究会(野研)」の拠点がある北九州市立大学を選択することは十分、意義のある行動だし、その結果、価値ある大学生活を送る事ができるのは確かだ。又、大学生にとつても、その先のマニュアルのない現実社会で生き抜くヒントや人間関係で迷った時のヒントなど、人生の先達として教えてくれる一冊だ。

    (大分支部ではシリーズ全四巻を大分高校に寄贈、受験生に喜ばれているという)

大分支部・幹事  H7・政治 脇坂敬規