北九州市立大学同窓会
支部組織
佐賀支部
歴史と美しい自然に恵まれた県土
弥生時代の環濠集落遺跡である吉野ケ里遺跡の発掘で一躍有名になった佐賀県は、わが国古代史の研究に欠かせぬ重要な役割を持つようになった。さらに唐津、東松浦地方は朝鮮半島に近いので、古代から海外との交流が盛んであったことを示す遺跡が多い。新しくは、県民が待ち望んだ佐賀空港。小さな空港であるが、海外へもチャーター便が飛んでいる。有明海越しに雲仙の山々を望見できる臨海空港である。激しい潮の干満によって豊かな海の幸を生み出す有明海。かつては稲作日本一にもなった米どころの佐賀平野。茶の産地で知られる嬉野、武雄は豊富な湯量を誇る温泉郷。古伊万里の発祥地・伊万 里や有田は陶磁器の市でにぎわっている。また、愛好者が多い唐津焼、柿右衛門、今右衛門、太郎右衛門と呼ばれる3 人の名陶工がいる。目を玄界灘に転ずれば、豊臣秀吉が朝鮮半島への侵攻の基地として築いた名護屋城址。奇岩怪石がそそり立つ七つ釜。松の緑に映える大小さまざまな島はその名もイロハ島。白砂青松が延々と続く虹の松原。万葉集にも残る防人と乙女のロマンを伝える鏡山など、県の北西部には風光明美な観光地が多い。 美しい自然の景観に囲まれ、豊かな海山里の恵みを受けて独自の文化も発達してきた。それは都市に見られる華やかさ、きらびやかさはない。むしろ、鄙びたところに 見られる質実剛健を美徳として受け継いできた県民性が作り出した文化とも言える。半面、進取の気象に富むも のも多く、これからの佐賀県は大いに飛躍することが期待されている。