北九州市立大学同窓会

大学だより

ひびきの新風食研 〜食を通じた地域の活性化につながるモノづくり〜

 新風食研とは理工学的な学問を専攻する学生によって 構成される団体です。日々の研究で学び得た知識をもと にした発酵食品の研究・製造を活動の趣旨としており、 『地域の活性化に繋がる食を通じたモノづくり』を目指し ております。現在、主として取り組む活動テーマは、北九州 の特産品である「若松トマト」を原料とした酒類の開発で す。市場へ製品を送り出すため、研究開発はもちろん、企画 立案や販路の確保、広報、活動資金の調達など全て、学生自 らが主体となり活動しています。
 我々が造る若松トマトの醸造酒は『若松の赭 -WAKAMATSU no SOHO-』といいます。
 名前にある赭(そほ)とは、赤土 のような黄みを帯びた少し暗い赤 色のことで、縄文時代から表現さ れる最も古い色のひとつだといわ れています。トマトの濃い赤色か ら着想し、“赭”と同じく、末永く北 九州に愛され根付く新しい『名物』になることを願って、こ れからも研究に邁進する所存です。
 先日には、お酒が一般販売されることを機に北九州市長 へ表敬訪問を行い、少しずつではありますが、着実にこの 活動を認知いただけるようになったのではないかと考えて おります。本年度は醸造量が少なく皆様の御目に留まるこ とが難しいかもしれませんが、もしこのお酒を目にする機 会がありましたら、ご賞味いただければと存じます。引き続 き、驕れることなく、精進して参りますので、我々「新風食 研」を、どうか温かくご支援いただければと存じます。

国際環境工学研究科 飛田幸祐

北友会会報第127号(令和4年12月15日発行)掲載