北九州市立大学同窓会

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09年吟詠部OB会総会

 吟詠部OB会は、組織再発足後4回目の総会を2月7日、八幡東区の北九州八幡ロイヤルホテルで開いた。出席者四十一人。今回は、長年詩吟、和歌の朗詠、民謡を指導いただき、昨年10月、81歳で亡くなられた故河野鶴洲師範を追悼する会ともなった。
 
 河野師範は本名・良規氏。新日本製鐵に勤務していた。鶴洲流鶴洲吟詠会宗家として九州内・外の弟子を指導、晩年は日本吟剣詩舞振興会元老の役を勤められ、吟詠会の大御所の一人だった。
 
 吟の教えは誉めて育てるタイプで、豪放磊落な中にも大変優しかった。1970年代の初め、まだ木造建築の残っていた北方のキャンパスを毎週訪れ、中国や日本の名詩を板書、節調記号を詩に書き加えながら丁寧に指導していただいた姿を思い出す。
 
 一人娘の小学生で、当時からずば抜けていた吟詠力を持つ淳子さん(現・河野鶴聲)を連れて来られる事もあり、「本能寺」(頼山陽作)などを父娘で連吟されると、鳥肌が立つほどの素晴らしさだった。
 
 総会では、全国学生詩吟連盟や北九大詩吟部の創設者で、剣武・居合師範として河野師範ともども長年部員の指導・育成に尽力いただいた渡辺譲治元北九州市議が弔意を示され、河野師範と詩吟に対する気持ちを語り合った思い出を述べられた。また、鶴洲流長崎吟詠会会長でもある大和英雄氏(S39・中)が「追悼詞」(安達漢城作)を献吟、全員で河野師範の遺徳を偲んだ。会計報告も承認された。懇親会では一年振り、数年振りの再会に酒が進み、互いの健康を確認し合った。昨年に続き、小倉祇園太鼓振興会「紫会」のメンバーも舞台に登場。にぎやかに、小倉での青春時代に出席者を引き戻してくれた。
 
 締めくくりは校歌。逍遙歌に続き、吟詠部部歌の大合唱。「足立が嶺に旭は昇り 川面に映ゆる紫や 北方平野の学舎に………」。そして「竹馬の友」「惜別の唄」と、肩を組みながら愛唱歌に声を張り上げ、絆を確かめ合った。
 
 来年は2月13日開催予定。OB会への連絡は、松山昌紹(S54・法、〒861-3106 熊本県上益城郡嘉島町上島1908-3)


山本宏ニ(S52・経営)