北九州市立大学同窓会

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第10回吟詠部OB会を初めて関西で開催

 「青嵐館」で漢詩を吟じ、剣武練習では古の武人に思いを馳せ た吟詠部OBの皆さん、お元気ですか。第10回吟詠部OB会を6月 6日、JR新大阪駅前の新大阪ワシントンホテルプラザで開き ました。
 「たまには北九州以外の地で」と昨年提案があり、初の関西開 催が実現しました。参加者は49人とOB会の再組織以来最多でし た。部の剣武・居合師範で全国学生詩吟連盟(全吟連)初代委員長 を務められた渡辺譲治先生(明治大詩吟部OB、元北九州市議)は じめ、弟で1957(S32)年の吟詠部創設に尽力された渡辺群司氏 (S37・中国。空手道部と兼部)ら草創期から昭和後期までの卒業 生に来賓の空手道部OBらも交えグラス、マイクを片手に旧交を 温め合いました。同窓会本部からは屋地公克幹事(S43・米英/広 報・情報担当)が出席され、大学創立70周年記念事業募金への協 力要請がありました。
 2年後に創設60周年を迎え、全国の各校と交流しながら活発 に活動を続けた北九大吟詠部ですが、1980年代後半に部員が激 減し廃部となってしまいました。寂しい限りです。渡辺師範は 「議員として訪中した際、漢詩を通じ現地の人たちと大いに意気 過去最多だった第10回吟詠部OB会の出席者ら(大阪市のホテルロビーで) 投合した。人生の時間を大切にし、吟詠部で 同じ釜の飯を食った者同士としての友情、 経験を役立てて欲しい」とあいさつを述べ られました。同師範は、出席者全員へと自ら 筆をふるって描いた木立の中に落ちる滝の 水墨画と「流水人不待」の言葉を書いた短冊 の束を、田中昭弘OB会長(S43・商)に贈ら れました。
 田中会長は、北九大が戸畑市民会館で開 いた最後の全吟連大会誘致決定の時の苦労 話を披露。同大会には全国70大学、2,000人 が参集し、日々鍛えた吟や和歌、剣武などを 発表しましたが、「発展的解消」の方針を確 認し、以後は九州、関東など各支部に分かれ 活動を続けた歴史があります。
 山本宏二事務局長(S51・経営)からの昨 年の活動、会計報告の後、有志が吟を披露し ました。大阪開催の提案者で準備に奔走した大江一正氏(S46・ 国文)が林羅山作の「武野晴月」、川口博実氏(S38・商)は空海の 「後夜佛法僧鳥を聞く」の詩を、その他「涼州詞」、若山牧水の和歌 など朗々たる声が会場に響きました。校歌、逍遙歌、部歌の後は、 カラオケ大会。ノドが自慢の吟詠部。待ってました、とばかりに 「前川清なり切り」の佐田正博氏(S48・経営)が「噂の女」、吉田 (旧姓平川)和明氏(S44・経営)は長編歌謡浪曲「元禄名槍譜 俵 星玄蕃」をフルバージョンで、さらに、部のコンパ締めくくりの 定番「無法松の一生」と、先輩後輩入り乱れ、次々に歌い上げまし た。熱演に拍手を送りつつ、小倉の飲み屋でのバイトを終え、始 発の北方電車で下宿に帰った日々など、思い出話にも華が咲き、 三次会に繰り出すグループもありました。
 翌日は、大江幹事の手配により水陸両用バスでの観光。渡辺師 範はじめ12人は、強い日差しの下、大阪城や中ノ島公園などの名 所を川面から眺め、水の都の初夏を満喫しました。来年は5月末 か6月第1週に小倉で開催の予定です。昭和後期の卒業生をは じめ、これまでOB会にご無沙汰がちの皆さん、大汗を流し、腕立 て伏せしながら発声練習をした者同士、歓談し詩を吟じようで はありませんか。なお、姉妹校として長年交流し、互いに学生吟 道の研鑽を続けた工学院大詩吟部OBから祝電を頂いたことと、 熊本県警幹部として奮闘中の松山昌紹氏(S54・法律)が事務の 裏方として多忙な時間を割いてくれていることをお知らせ致し ます。

山本宏ニ(S52・経営)

北友会会報第112号(平成27年7月15日発行)掲載