北九州市立大学同窓会

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5月30日に恩師・物故OB追悼吟詠発表会
「北九大吟詠部」廃部から30余年の時空超え

 

※5月30日に予定していた吟詠発表会は延期となりました

 

 学内に吟声が途絶えて30有余年、歴史ある北九大吟詠部のOBたちが、いまは亡き恩師や先輩・同僚を偲び追悼する吟詠発表会を計画し、5月30日開催に向け急ピッチで準備を進めています。コロナ禍のなか大会は1年延期を余儀なくされましたが、3年越しの思いは熱く、「かなうなら吟詠部再興を」の願いも込められています。
 発表会は一昨年秋のOB会総会で提案され、田川憲一さん(昭和50年卒)を委員長に実行委員会を立ち上げました。物故者は創部以来の師範や部の顧問・部長の先生方、OB諸氏ら42人を数えます。当初は昨年5月に大学本館を会場に開催の予定でしたが、新型コロナの影響で計画の大幅見直しを迫られ、学内施設の利用ができなくなって発表会延期、新たな会場探しは難航を極めました。大会のあり方も“三蜜”回避、事前検温など様々な感染防止の手を打たなければならず、実行委のメンバーを中心に情報交換を密にしながら知恵を出し合い多くの難関を突破、開催にこぎつけました。この原動力は卒業後も毎年小倉で開くOB会などで変わらぬ結束を維持してきたからにほかなりません。
会場は最終的に市立小倉南生涯学習センター(小倉南区若園、小倉南区役所隣)に決定。500人収容のホールに蜜を避けて、座席指定で一般来場者も含め最大150人規模の発表会とします。来場ご希望の方は田川実行委員長(090-5920-1908)か清家幸三・北九大同窓会本部役員(090-8664-4411)までお早めにご連絡ください。
発表会プログラムは3部建てで、OB演者による漢詩の合吟や連吟、和歌、民謡、剣武など多様な吟の魅力を披露するほか、亡き師範のご子息らゆかりの方々や学生交流を深めた福岡大、西南大、九州大の吟詠部OBの賛助出演もお願いしています。第2部では全員で物故者へ黙とうを捧げ、吟詠部の発展に献身された功績に感謝と敬意を表します。
吟詠部の創設は昭和30年代初めに有志が集まり、のちに長く市議会議員、北九大後援会顧問などを務められた渡邊譲治氏(令和元年死去)を初代師範に迎えて活動が本格化しました。詩吟の指導は吟詠道鶴洲流宗家の河野鶴洲師範(平成21年死去)にお願いし、毎月校舎の一室で初心者向けの「いろは歌」はじめ懇切な教えを受けました。昭和44年には第14回全国学生詩吟発表大会を本校が担当して戸畑で開催するなど、詩吟を介した学生たちの交流の輪は大きく広がりました。

部員たちは学内の部室を拠点に日々練習に励み、高音発声ともなると、当時となり合わせだった小倉競馬場の厩舎の馬が驚くと苦情が出たとのエピソードも。時代の流れとともに部員の減少が続き休部を経て廃部に至る同61年まで、27年間で218人の部員を送り出して活動の幕を閉じました。(文責・江口賢一郎 47年経営学科卒)

OB、ご遺族らに送る書類発送備をする実行委員(2019年11月、後援会館で)

追悼発表会成功に向け、阿蘇強化合宿を敢行。阿蘇高岳(左)を背に
高らかに吟じるOBたち (2020年11月、阿蘇市・仙酔峡そばで)

「泣いて歌って別れて、また会う」。
昭和45年度卒業生歓送コンパで(北方の栄屋旅館)