北九州市立大学同窓会

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山岳部もこの平成28年(2018年)には創部65周年を迎えている-OB会について

山岳部も昭和28年(1953年)の創部以来65年を迎えている。当時北方の学び舎で山好きな仲間が集まり、細々と発足したと聞いているが、1950年から70年代の登山ブームと共に部員も実力を付け毎年春には新人合宿後の阿蘇鷲が峰岩登り合宿から始まり、夏の剣岳での定着合宿やその後のアルプス縦走、秋の富士山冬山事前合宿、厳冬期大山合宿、春には北アルプスの後立山や剣岳登頂が定番となってきた。

誠に残念ながら部の活動が先鋭化する中で事故も発生し、4名の死亡者を出してしまった。
昭和36年(1961年) 中央アルプス宝剣岳 滑落事故 1名死亡
昭和41年(1966年) 北アルプス爺が岳東尾根 疲労凍死事故 2名死亡
昭和48年(1973年) 北アルプス剣岳八ツ峰上半部 滑落事故 1名死亡
これらの事故発生に際しては、大学当局及び体育会本部にご迷惑もおかけし、又昭和41年の事故に際しては捜索費用の捻出にご協力もいただきOB会としても感謝してきた。その思いから大学創立70周年記念事業寄付金の募集に際しては、OB各位からの寄付金が31万円も集まり寄付金を寄贈することができた。

山岳部は現役部員がおらず休部となっている。 しかしながらOB会は活発に活動している。
OB会はその創設から今年で50年を迎え、穴井弘会長(昭和33年商学部卒)の下、九州本部、関西支部および東京支部で構成されており、約70名近いOBが所属している。
毎年秋には各支部幹事持ち回りで総会(懇親会)が開催されてきた。総会には毎年30名以上が参加し、近隣の山への登山や観光をしている。平成28年(2016年)は大学の創立70周年記念式典に合わせ小倉で開催したが、平成29年(2017年)は関西支部幹事にて奈良で開催した。平成30年(2018年)には東京支部幹事により伊豆高原で開催した。各支部においてもOBの集まりは盛会で、例えば東京支部では年4回定例での集会(1月、4月、8月、12月)が開催されており、時には立憲民主党所属の衆議院議員である横光克彦氏(昭和42年外国学部卒)も忙しい合間をぬって参加することも多い。

OB諸氏の中には、シャモニーをベースに欧州アルプスで活躍してきた日本人国際山岳ガイドとして著名な白野民樹氏(昭和45年外国学部卒)がいる。大学卒業後まもなく欧州に渡り、日本人としては初のフランス山岳ガイド国家資格を取得し以来幅広く活躍している。OB諸氏の山行も大変に活発で、欧州アルプスでは、白野民樹氏のガイドにより、アイガー東山稜、マッタホルンヘルンリ稜、モンブラン、メンヒ東南稜、ブライトホルン、アラリンホルン等を登っている。アジアではカラコルムやアンナプルナ街道にも足を伸ばし、キナバル山にも登っている。大学同窓会の元会長である山下健治氏(昭和33年卒商学部)もOBであり、彼はOBの中でも唯一アイガーとマッターホルンを登頂した。女性では辻優子(昭和59年外国語学部卒)がマッターホルンに登頂している。 国内登山では川崎一興氏(昭和40年商学部卒)が平成21年(2009年)300名山登頂を達成した。 他には大学同窓会福岡支部で支部長をしている岩崎六雄氏(昭和46年商学部卒)がいる。

年々歳々OB諸氏も齢を重ねているが、OB懇親会は定期的に開かれていることでもあり、今後もOB便りを掲載していきたい。

爺ヶ岳東尾根での遭難事故を追悼し昭和46年から東尾根に道標を作成した。
その時の道標写真と裏にあるレリーフの写真